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事例: 開発部門全体を巻き込んだ改革活動を支援
電子部品メーカーのDX

大手の電子部品メーカーさんです。当初は、材料の選定などの設計判断を、AIを用いて効率化できないか、というようなお話をいただきました。けれど、開発や企画の幹部の皆さんと話し、若手や中堅リーダー層へのヒアリングを進めていくと、もっと本質的な課題に手を打つ必要があることがわかってきました。

 

思うように進まない難易度の高い開発による遅延、そのしわ寄せで発生する量産のトラブル、遅延やトラブル対応で教育に手が回らず組織力が上がらない状態… と、開発現場は負のスパイラルに陥っていたのです。

このままでは世界トップどころか、世界の中で埋もれてしまう、という強い危機感のもと、部門を挙げた改革活動が始まりました。まず、開発部門全員を集めた集会を開き、トップのかたから「世界トップに立つには、いつまでに、開発生産性何倍が必要」という高い目標を宣言していただきました。そして、原因分析のうえで設定した重要課題ごとにタスクフォースを立ち上げました。嬉しいことに、多くの若手エンジニアが超多忙ななか、タスクフォースに自発的に献身的に参加してくれ、彼らを中心とした活動が進んでいきました。

 

私は、部門幹部や事務局のみなさんとは全体計画の策定や次の一手のアドバイスなどのサポートをし、ときには役員の方々と意見交換する一方、タスクフォースの若手の皆さんとはプロジェクトの細部を一緒に議論をしたりと、いろいろなレベルで改革活動を支援しました。

 

そして一年後。それまで、ほとんどの製品で納期遅延を出していたのが、逆にほとんどの製品を納期を守って開発完了させることができました。一年目の締めくくりとして、トップのかたから成果を全員に報告し、喜びを共有することができました。私は改革を立ち上げ、初年度を終えたところで離れましたが、皆さんの活動は今も続いています。

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